仕事について

八雲ソフトウェアの事例

DX支援による業務改善で残業時間が前年比で76.2%削減。

画像

プロジェクト

概要
株式会社サーベライズ様
保険・サービス業におけるkintoneとdropboxの連携活用による業務効率化DX支援
チーム編成
八雲ソフトウェアチームは、サーベライズ様をサポートする際、基本的にはリーダーが対応いたします。業務棚卸までは主にリーダーが中心となり、設計と構築支援に移行するとエンジニアがサポートに参加します。
サーベライズ様にはリーダー1名が主に担当し、社長と上席の方がサポートに参加しました。
画像

DX支援による業務改善で残業時間が前年比で76.2%削減。

プロジェクト概要 / 背景

新潟県で保険・サービス業を営む株式会社サーベライズ様は、長年にわたり、担当者ごとに事案情報をExcelなどで個別に管理していました。しかし、この方法では進捗状況が把握できず、データやノウハウの蓄積や共有がスムーズに行われていませんでした。
その結果、お客様からの問い合わせに対応する際には調査に時間がかかり、過去の事案を比較する際にも手間がかかる状況でした。従業員の残業も増え始め、このような課題を解決すべく、サーベライズ様は効率的なサービスを探していたところ、八雲ソフトウェアがDX支援のWeb無料相談を行っていると知り、業務課題の相談をしたことがきっかけでした。

kintoneとdropboxの連携活用によってデータの一元管理ができ、全員の進捗状況を一覧で確認できるようになりました。管理職から社員に対して適時適切なフォローができるうえ、過去事案の検索が容易になったことで、業務の効率化に繋がっています。蓄積された事案データから類似事案を参考にすることにより、経験の浅い社員にノウハウを共有でき、成長スピードの上昇にも役立っています。

各事案の担当者および事務担当者の業務が効率化され、残業時間も前年比で76.2%削減にもつながりました。

納得いただける提案を行うため、徹底的な業務理解を実施しました。

体制・進行

八雲ソフトウェアチームは、サーベライズ様をサポートする際、基本的にはリーダーが対応いたします。業務棚卸までは主にリーダーが中心となり、設計と構築支援に移行するとエンジニアがサポートに参加します。
サーベライズ様にはリーダー1名が主に担当し、社長と上席の方がサポートに参加しました。

このプロジェクトでは、以下の流れで進行をしました。
・無料相談(ヒアリング&要件定義)
・提案
・基本設計
・kintone構築支援

kintoneの構築はサーベライズ様主導で開発を行いますので、八雲ソフトウェアが伴走型のサポートを提供しました。
特にこのプロジェクトでは、保険業界の業務を理解するために、提案に至るまでヒアリングと要件定義に十分な時間を費やしました。

無料相談(ヒアリング)&要件定義

八雲ソフトウェアとサーベライズ様の初回のヒアリングでは、リーダー1名が八雲ソフトウェアから、そしてサーベライズ様からは社長、上席者、リーダー1名の計3名が参加し、業務に関する情報収集を行いました。

初回のヒアリングでは、サーベライズ様がExcelを使用して担当者ごとに事案情報を作成・管理していることが明らかになりました。この手法ではデータやノウハウの蓄積が個人に依存し、共有不足や新入社員の教育にも悪影響を及ぼしていました。さらに、個別管理により過去の事案の検索に手間取り、業務効率が低下していました。

初回のヒアリングを元に、最初の提案としてkintoneを用いたデータ化・見える化の提案を行いましたが、サーベライズ様に十分に受け入れられませんでした。これは業務理解が不足していたためであり、より深い理解が必要であると考え、そのため再提案に向け、サーベライズ様にも時間を割いていただき、3回のヒアリングと要件定義を実施しました。リーダーの方は全体の業務を把握されておりましたので、ミーティングはすべてリーダーの方と行いました。

要件定義の結果、kintoneを活用したデータ化・見える化だけでは解決しない課題が浮き彫りになりました。調査員の方々は基本的に外出が多いことから、本来は案件の確認や過去事案の検索は外出先で行われることがほとんどですが、これまでの管理状態ではそれができないため、案件データの作成や現場で写真撮影したデータの保存も事務所に戻ってから行うという効率の悪い状態であることがわかりました。これらを解決していくためには、外出先でのデータアクセスとセキュリティの強化が必要です。これまでは外付けHDDで写真や図面の保存を行っており、今回のDX支援では案件データだけでなく写真や図面保存などにも対応する必要があります。

またサーベライズ様としては今後、業務効率向上の先に事案データの分析も行っていきたい旨の要望もありました。
このように業務の理解を深める過程で、様々な課題が浮かび上がりました。

2回目の提案

徹底なる業務理解を踏まえ、再度の提案の機会をいただきました。

ヒアリングの内容をもとに、八雲ソフトウェアチーム内で熟考を重ねました。初回提案に加え、ユーザーの課題解決に向けた方法として、kintoneとDropboxの連携をご提案いたしました。

この連携により、フォルダの自動生成が可能となり、データの一元管理が簡単になります。特に、現場で撮影された大量の写真や事案データも、Dropboxに保存されると自動的にkintoneと同期し、情報の整合性が確保されます。

さらに、kintoneを利用してアプリを構築することで、Dropbox内の情報へのアクセスも簡単になります。検索機能を活用して必要な情報をすばやく取得し、現場の担当者はスマートフォンからも手軽に見ることができるようになります。これにより、業務の迅速化と効率向上が期待されます。

さらに、提案の際はプラスアルファとして、保険業であるため個人情報の適切な取り扱いにも注意しないといけません。リモート環境でも安全に利用できるセキュリティ対策をご提案いたしました。また、補助金についての調査を行い、「新潟市デジタル技術活用促進補助金」があることがわかり、今回のプロジェクトにおいても活用できる可能性をご提案いたしました。

kintoneの基本設計

Excelで個別に作成されている現行の案件データについて理解を深めるため、徹底的な調査と分析が必要です。このExcelが全てを網羅しているため、データ化に向けては詳細に分解していく必要があります。

Excelファイルにはこれまでの調査内容だけでなく、調査に伴う経費や下請けを利用した場合の発生経費など、幅広い情報が記載されていることが明らかになりました。

設計段階では、外出先での利用が多いことを踏まえ、使いやすく、かつシンプルで理解しやすい設計やUIにしていくことが必要です。調査員も1人ではないため、全員が探しやすいように直感的な情報検索が可能な仕組みや、対象の事案が自動で開けるようなユーザーエクスペリエンス(UX)、先方の要望でもある事案データ等のデータ分析にもつなげていくDB設計も検討しながら進めています。

このように詳細を考慮しながら全体の概要(設計)を描き、それをもとにミーティングを行い、関係者に対してレクチャーを実施した後、kintoneならびにdropboxに実装するという流れでプロジェクトを進行しました。

kintoneならびにdropboxの構築支援

サーベライズ様が今回のプロジェクトでkintoneの構築を担当し、その基本設計に基づいて構築支援を行います。サーベライズのリーダーはITに詳しく、迅速にご理解頂き、構築支援をよりスムーズに進めることができました。

支援は主に定例のオンラインミーティングや、必要に応じてスポットでのチャットやオンラインミーティングを通じて行われます。要件定義による理解を進めましたが、実装支援フェーズでは専門用語やより深い業務理解が求められ、それが一段と大変でした。
さらに、地理的な距離がある島根県と新潟県の間での遠隔地という状況が精神的に不安を抱えていました。

ですが、理解できない部分は遠慮せず質問し、画面共有を活用して細かなコミュニケーションを大切にしました。理解が不足したまま進むことは構築にも影響が出るため、慎重に進めました。

保険業界の特性から、お客様の多様なニーズに対応できるよう、検索の容易性やキーワードなど、新たに構築する要素もロジカルに考慮し実装しました。また、データの多さに苦労しながらも、本番稼働前のテスト確認では実際に訪問し、現場で操作性の確認も行いました。

これまでほとんどがオンラインでのやりとりでしたが、テスト確認時にお会いできたことでコミュニケーションがより円滑に進み、最終的な仕上げ段階に向けて、リーダーの方との微修正などの要望を共有し、最終完成に近づけました。

一緒に考えながらプロジェクトが進みました。

お客様の声

kintoneを活用した業務フローの見直しを提案してもらえたことや、必要な時に相談できたので、スムーズに開発を行うことができました。
自分たちでアプリを作ることができましたし、今では日々使いながら改良を重ねています。

今後は、売上管理や取引先への支払管理のアプリを作成し、集計結果を帳票発行するなど、集計機能を充実させたいです。
現在は年度単位で管理しているアプリを、過去分を含めた全年度のデータを検索できるように検索機能を充実させ、業務の効率化をより一層進めていきたいと考えています。

八雲ソフトウェアのサポートサービスは継続的にサポートや相談が可能なので、どうすればさらに使いやすくなるかを一緒に考えながらアプリを作ることができ、とても活用しやすいです。